こんにちは、今田です。
この記事が投稿されている頃にはおそらく私は台湾を離れてタイへ移動しているので、名残惜しい気持ちを感じながらこの記事を書いています。
台湾の暮らしの中で私は日々カフェで仕事したり、休憩がてらだらだら過ごすのが大好きです。そんな私からすると台湾をふらついていて、思ったよりもノマドに最適なカフェが多くないな、と感じていました。
もちろん都会の台北に行けばまた違うと思いますが、私は田舎エリアの滞在が多かったのでそこでは多くない印象でした。
カフェがあまり多くない代わりに存在しているのがドリンクスタンド。
知れば知るほど興味深い台湾のドリンクスタンド文化と、そのプロモーション方法ついて今回はご紹介します。
ドリンクスタンドって何?
日本でもタピオカブームが到来した頃、たくさん台湾発のドリンクショップが登場していました。日本の従来のカフェと違って、落ち着いて座る席は少なく注文カウンターでサクッと購入しテイクアウトするものばかりではなかったですか?
実際、自分自身そんなにタピオカ好きってわけじゃないので当時お店をたくさん見る機会がなかったのですが、タピオカ大好きな友人はいろんなタピオカドリンクを試していました。
どのお店もこじんまりとしたものばかりなので、長居しづらい為店頭へ出向くよりもデリバリー注文をしていたようです。
実際に台湾にあるドリンクスタンドのほとんどは、席はなく注文カウンターでオーダーするタイプのものばかりです。
これはバイク社会のあり方が影響しているように感じています。では、バイクで移動する人口が圧倒的に多い台湾人のバイク中心の暮らしとはどんなものでしょう?
仕事へ行く前にドリンクスタンドに寄って購入し、バイクに乗り足元のところにドリンクをひっかけて出発します。台湾ではドリンクホルダーの販売が非常に多いです。
こういう影響から需要があるんだろうなと思います。実際バイクに乗らない私でも、友人からドリンクホルダーを気軽にプレゼントされた経験があります。人生初の経験でした。
そしてバイクの方々は、信号待ちなどにグイッと飲んだりします。暑い時期が長い台湾では、常に水分補給を必要としますしバイクの運転は特に暑いから大変です。
こういった台湾人のドリンクライフを知った時に、「めちゃくちゃドリンクスタンドいくじゃん。1日何回買うの?あと、何種類の店使うの?」という感想を持ちました。
日本人の私たちが気軽に自動販売機でドリンクを買う、そんな感覚で台湾人はドリンクスタンドで購入しているように感じます。そう考えると日本の自動販売機って便利だなと、つくづく海外生活をしていると実感します。
あれは日本ならではの文化ですね。
ドリンクのサイズ感と注文スタイル
台湾のドリンクスタンドで驚いた点が他にもあります。それは、ドリンクのサイズと注文のスタイルです。
まずサイズが驚きで、おそらくSは存在していません。そして、M注文するならLのがお得だからっということで大体の人がLサイズの注文をしていることです。これまた驚きました!
私は、性格的にいろんなドリンクをちびちび飲みたいタイプなので飲み物をLサイズで頼む習慣がありません。しかも台湾のMってたぶん大きいと思うんですよね。M頼んで「でかっ!」て声出してリアクションしちゃったことが何度もあります。
そして次に独特の注文スタイルです。2年半も住んでいて、未だに慣れないこの注文スタイル。どのお店も必ずといっていいくらい、氷の量と甘さのレベルを聞かれます。
そのレベルにも段階が細かくあるので、手慣れている台湾人の方々は細かく指定しています。友人が私の分もドリンク買いに行ってくれる際も必ず「甘さと氷の量はどうする?」がお決まりワードです。私は、ぶっちゃけどうでもいい派なのでそんな時は友達と同じにするか、どっちも少しって返答します。
カフェなどで注文してアイスコーヒーを頼んでホットが提供されてしまった日があってもべつにいいじゃんって思って飲むくらい適当な自分からしては、この細かい注文スタイルに驚きました。やはり食へのこだわりが強い台湾では、飲み物へのこだわりも同様なのかもしれません。
そしてこれに慣れてしまうと細かく指定できないドリンクにイライラしたり、不便に感じたりしないのかな?ということも思ったりします。
タピオカVSお茶ショップ
日本に上陸した台湾ドリンクはタピオカが代表的だと思いますが、現地ではタピオカ以上にあらゆるドリンクが存在しています。そして、比較的タピオカの選択は少なめかな?と感じています。
現地の方々の中で定番でありお年寄りから若い方まで通うお茶系ドリンクスタンド、そして甘くてフルーティーなものからタピオカもあるおしゃれっぽい雰囲気のドリンクスタンドこの2パターンが同じくらい人気だと感じています。
おしゃれっぽい雰囲気のドリンクスタンド
お茶系のドリンクスタンド
さらにすごいのは、お店の数です。
観光地はもちろん、ただの地元民しか歩かないであろう人気が少ない道にも両サイドにずらーっとお店が並んでいるのです。
このどれもが注文スタイルも同じでサイズ感ももちろん同じです。価格は安くて19元くらいのお手頃から、100元超えるものまで様々です。
素人の私からするとお店の数が多すぎてどこで買ったらいいのか、さっぱりわかりませんが、地元の台湾人はお店の新作ドリンク情報やお得情報に敏感です。なので、常に新しいものやお得な時期に適切なお店で購入しているようです。
たしかにこんなに豊富にお店があり、さらに価格も安いとなるとコンビニのペットボトル買うくらいなら少し手間かけて思い通りの甘さと冷たさのこだわりあるドリンクにお金を使いたくなるのかも理解できる気がします。
今回ふと散歩中に道路で撮影してみました。この通りだけでおよそ8店舗お店があります。
この道はとくに観光エリアでもないので、地元の方々が利用するのがほとんど。この光景がどの道にいってもわりと普通です。日本の自動販売機でも、こんなに近い距離の感覚で置いてあるでしょうか?
ドリンクスタンドでよくみる面白いプロモーション
日常的にドリンクスタンドが目に入る中で気になったキャンペーンがありました。
え?と目を疑ったのが初めの印象です。
だいぶ昔に韓国に旅行へ行った祭に〝Bay1 Get 1Free〟というのを初めて見かけて、ワイルドなプロモーション方法だなと感心していました。その後日本でも薬局やファストファッションのお店で見かけるようになりました。原価が安いアイテムだからこそできるお得感を演出する方法ですよね。つい、買っちゃおうかな〜という気持ちにさせられます。
そして、これを上回るワイルドなプロモーションが台湾のドリンクスタンドです!
なんと〝5杯買ったら6杯目無料〟これです。
いやいや、5杯も買わないだろー!と思いましたが、これがみなさん買うんですよ。
ある日友人に誘われてカラオケに行くとなった際に複数人だったのでこの方法でお得に購入していました。その後注目してみていると、まとめて購入してバイクで運ぶ人の姿も続々と目撃しています。
日本でこの数の単位でプロモーションして誰が買うんだ?そういう発想になりませんか?台湾では、どこのショップでもこの方法を取り入れています。ということは、そこに需要があるということなんだなと思います。
最近飲んで美味しかったドリンク
最後におまけで、最近飲んだドリンクで美味しかったものをご紹介したいと思います。ぜひ台湾に来る機会あれば、試していただきたいひとつです。
日本にもあるかもしれませんが『Gong cha』の新作ドリンク。
パッションフルーツとタピオカと寒天のようなものがふんだんに入っている、飲むというよりも食べるドリンクです。暑い日にとっても最適で、口の中が忙しいんですがとっても美味でした。
日本と違った台湾ならではのドリンクスタンド文化、そしてプロモーション方法はいかがでしたか?
今後もし台湾に訪れる際や、台湾人の方と交流する機会があればこのことを思い出して話題にしていただけたりしたら嬉しいです。